2016-03-19

小学1年生への鍵盤ハーモニカ指導法〜『小さな世界』を立奏で(その1)

3月18日(金)に座間市相武台東小学校で、
鍵盤ハーモニカの授業をしてきました。
その内容を4回に分けてレポートしてみたいと思います。
この記事はその1回目です。

小学校や幼稚園・保育園で指導にあたる先生など
もし使えそうなアイディアがあれば参考にしていただければ幸いです。

1年生40分授業を3クラスを対象に、
午前中に連続して3回行ないました。

入学式に向け『小さな世界』が課題曲。



世界中 誰だってほほえめば 仲良しさみんな輪になり 手をつなごう小さな世界  

世界は狭い 世界は同じ
世界は丸い ただひとつ
作詞/若谷和子 作曲/シャーマン兄弟

う〜ん、世界平和。いい曲だなぁ。

有名な曲ですが、今回指導にあたって
もう一度音楽を見てみると、

いろいろと発見もありました。

噛めば噛むほど美味しい楽曲の深さとともに、

鍵盤ハーモニカを使って演奏するためのコツを、
どりゃ〜っと40分に詰め込んでみましたよ。



こちらが『小さな世界』の楽譜
では、授業の詳細をご紹介していきます。




【条件と目標設定】
「『小さな世界』を鍵盤ハーモニカで上手に立奏できるようにしよう」

入学式で新入生に向けて演奏するのが目標。
実際には
全体をみんなで歌い、鍵ハモ一部の生徒が担当し、
後半のみを演奏するという計画。立奏でやりたいという要望も学校側から出ていました。

ピアノのない多目的室で実施だったので、
伴奏用に電子オルガンを用意していただきました。

机も椅子もない部屋で床に座って行ないました。

授業としては3回目にあたり、
すでに歌ったり譜読みができている状態でした。
念頭にあった目標、方針
  • 曲の魅力を伝える。
  • 鍵ハモの表現の可能性を伝える。
  • みんなで演奏するという意識を高める。
  • 苦手意識を持っている子に「やれた」という経験をしてもらう。
  • できていない子に、できている子が教えるという状況をつくる。
技術的には以下の項目は時間の許すかぎり、
なるべく入れようと思っていました。
  • 曲の構成を把握する。
  • 分かりやすく効果的な指遣い。
  • 息を使う奏法でなめらかな演奏。
  • 立奏で気をつけること。

【授業構成】
1)導入:サークルになって
2)模範演奏と曲の説明

3)鍵盤と指づかい〜「隣に引越し」アプローチ
4)呼吸を使って〜指はそのまま、滑らか演奏5)立奏のためのコツ

ざっくり言うとこの5部で構成しました。

綿密な指導案を事前につくったわけではなく、
状況に合わせて展開してこうなりました。

実は
「もしできそうだったら」と、対声部を簡単にしたパートも渡してあり、
前回の授業でも指導したとのことでした。
2パートの合奏をやっても良かったのですが、
メロディーを弾いてもらって、できていない子も多かったので、
現場で判断して、全体の底上げを中心にした
時間配分と構成にしました。

何しろ40分しかないですし、初めて会うメンバーですから、
この一回だけで達成というよりは、ポイントを伝えたり、
先生方に伸びシロをお伝えするような気持ちで臨みました。


【1.導入】

まずは円になって座ってもらい、講師の名乗りと今日の内容、
「『小さな世界』を鍵盤ハーモニカで上手に立奏できるようにしよう」
を伝えました。

全員立って、拍手を隣へ隣へと順に一周回すゲーム。
ちゃんと一周したら拍手。逆回しも。
ワークショップではよく使っている「拍手の輪」ですが、
今日は完成度は目指さず二周だけ。

それでも全員が必ず参加し、お互いにその確認をして、
最初の「できた!」の達成感を共有することで、
クラス全体が参加するんだというコミットメントになり、
講師と参加者の関係づくりにもなっています。

そして「世界は狭い、世界は丸い」の歌詞の内容につなげました。
「世界は狭くなくて広いよね?なんで狭いの?」という問いかけから、
自分だけでなくて、離れた場所の人ともみんなつながっていて、
うまくバトンを渡し、お互いのことを助け合いましょうと、
作品のメッセージを話しました。隣人を愛せよですね。
作品解説との親和性からも
今回は最初にサークルでのワークを採用しました。

オルガンの周りに集まってもらい、伴奏して歌詞で歌ってみました。
メロディーも把握できており、楽しく演奏できました。
次に階名(ドレミ)で歌ってみました。これもほとんど合格。
(習熟度の把握)

ここで教室レイアウトを大きく変え、普段の教室と同じ並びに移動。
椅子と机がないので床に座ります。
移動を指示する前に「声も音も全く出さないで素早く移動します。はい!」
とコメントを入れたので、スムーズに進行しました。
隊列が変わった後もくどいですが
「しゃべらず静かに、楽器を出して下さい。まだ音は出しません。」の指示。
この辺り、特に音楽の授業で教師が大声を出して疲れないための、
ちょっとしたコツです。言えばきちんとできる子がほとんどです。

【2.模範演奏と曲の説明】

ここで
魅力を伝えるミニ鑑賞コーナー、講師の演奏を聞いてもらいました。
彼らが弾く楽譜をそのままではなく、メロディーに和音を足したりして、
「うま〜い!すごーい」と言ってもらえました。
この曲の前半では歯切れの良く元気な部分があり、
鍵ハモで演奏する後半はなめらかなメロディーです。
「違う性格のメロディーが最後は同時に演奏されるんだね。
違う文化とか性格の人たちが一緒に楽しく暮らす感じです。」
とこの楽曲の音楽構成と内容とのつながりも説明。

で、もう少し技術的な解説へ。
黒板には8小節のメロディーを先に書いておき、
ソーソシーソ、ラーララーというメロディーの音形
(下上下中)が、次もその次も同じという“発見”をみんなでします。
「どこが違う?どこが同じ?」
とあくまで自分たちで見つけてもらいます。


ラーラドーラ、シーシシーも(下上下中)。
「似てるけどちょっと違うのが並んでるんだね。僕らの顔もおんなじだよねー」
とモチーフの変容による構成を、歌詞の内容と結びつけながら解説。


ちょっと長くなりましたので、レポート1回目はここまで。
次回は続きの「鍵盤と指遣い」をまとめます。
つづきはこちらから・・
http://tomo-kaku.blogspot.jp/2016/03/a-small-world2.html

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